怪しい人です。
映画を観てきた。
「
それでもボクはやっていない」
久しぶりの
周防監督の作品なので、楽しみにしていた。と言っても社会派な映画なので、笑いとかではないんだけどね。
僕は昔から東京に住んでいなくて良かったと思うことがある。
それは、
満員電車に乗らなくていいということだ。
もし僕が乗った電車で、僕の場所から半径1メートル内で
痴漢事件が起こったら、まず最初に疑われる自信があることだ。
そして、そのまま駅内の事務所から
警察署に連れて行かれること間違いなし。
それから、否定しようが、泣き叫ぼうが、起訴されて、司法の場に引きずり出される。
部屋の
エロ本や
エロービーが証拠として出され、近所の人の「あの人は、怪しいそうな人だったのよ」みたいな証言までされて、結局、懲役3か月執行猶予一年半くらいの判決をうけて前科1犯となるのだ
考えただけで恐ろしい
バカげた話だとお思いだろうが、実際にそんなことが起こっているのだ。
この映画を観ると、それがよくわかる。
周防監督らしい丁寧な作りが、じわりじわりと見る人の心を恐怖感と絶望感で埋めてくる。
見終わったあとは、日本の
裁判制度について考えずにはいられない作品です。
でも時々、周防監督らしいユーモアが出てくる箇所があってホッとさせてくれる。
いつもの顔が出てくるのも嬉しいな
痴漢顔に自信のある男性の皆さん、満員電車に乗るときは
万歳をして乗りましょう。
「
運がなかった」ではすまされないです。